成りきる①

成りきる力①
ーホワイトボードをクリーンにして、今ここに立ち返ろう
                
禅堂の日々の生活、坐禅・読経・托鉢・掃除・作務(畑仕事等)・料理・食事等、すべての中で養われるのが成りきる力(禅定力)です。

身と心を一つに、目前の事をていねいに心をこめてする力です。

逆に、成りきることが何故難しいかと言うと、
「こんな事をしてて何になるのか?」と思ったり、次にする事に心が奪われて焦ったりと、雑念がおこるからです。

人生の本番は、常にいまここです。

と言っても、人間は考える動物ですから、カラスがカーカーと鳴くように、今ここの単純な行為だけが生きることではありません。

人間が、思うのは人間の素晴らしい能力で、思考がなければ文明社会もありえません。

要は、思考が雑念になってより良く生きることの妨げとなるか、より良く生きるための道具(正念・正思惟)となるかの違いです。

思考は、ホワイトボードに字を書くようなものです。
字を書いてばかりでは、次第に何が書いてあるのか、何が重要なのかを整理して考えることが出来なくなります。
そんな思考の袋小路で迷ったりしたら、今ここの人生を味わいエンジョイすることが出来ません。

思考のホワイトボードは、使ったら(思考したら)、常に真っ白にイレーサーでもどしておくことが大切です。

坐禅で無心になるのは、言語意識であるホワイトボードを真っ白にもどし、明瞭に冷静に考える道具としてクリアーにしておくことです。
その無心になる力が禅定力をもってする坐禅です。
でも、毎日10分でも坐禅をつづけないとなかなか無心になれないようです。

そこで、もっと簡単な無心に「今ここに立ち返る」方法を紹介しましょう。

いまNHKやグーグルの社員教育等で注目されているマインドフルネスです。マインドフルネスの源流は、禅あるいは真言密教にあると思いますが、その話は別の機会にして、この頃実践しつつある方法を紹介しす。

①上半身をリラックスさせ背筋をのばします。
②かるく息を吐いて、おおきく息を吸って、ゆっくりと息を吐きます。
①②だけでも効果はありますが、ゆっくりと息を吐きながら自分なりの言葉・真言を心で、あるいは声を出して唱えます。

私が今実践しているのは、禅堂に入る時、外出と帰宅の時、車に乗る時、赤信号待ちの時です。

禅堂に入るときは、シンプルに「よろしくお願いします」
外出と帰宅も、本堂前でシンプルに「行って参ります、ただ今帰りました」
車に乗る時は、「ムーブちゃんよろしく、みんなの幸せのため、心地よく安全運転します」
赤信号待ちでは、「赤信号くんありがとう、安全運転で行きます」

もう少しこうした自分なりの真言を増やして唱えることが習慣化すれば、普段の日常生活すべてが禅堂のように、その時々の事に成りきった、もっと充実した心地よいものになると、楽しみにしています(^0^)

2018年4月20日